プロバイダ乗り換えの方法と失敗しないための4つの注意点

「インターネットの通信速度が遅い」
「時間帯によって通信が安定しない」などのインターネットのお悩みは、プロバイダの変更で解決できるかもしれません。
この記事では、プロバイダの乗り換え方法と、事業者変更をするときの注意点を解説します。
これからプロバイダを乗り換えたいと思っている方は、ぜひ参考にしてください。
プロバイダの乗り換えがおすすめな人
プロバイダの乗り換えがおすすめできるのは、インターネット回線の乗り換えはできないけれど、料金や速度に不満がある方です。
プロバイダを乗り換えれば、インターネットの料金や速度を改善できる可能性があるからです。
もしインターネット回線から乗り換えようと思うと、回線の撤去工事などが必要になり工事費用もかかります。
しかし、プロバイダのみの変更ならば、工事費用はかかりません。
プロバイダの乗り換えをすることで、お金をかけずにインターネット環境をより良くすることができるのです。
ではなぜ、プロバイダを乗り換えるとインターネットをより快適に使うことができるのでしょうか?
それは、プロバイダ変更には大きく以下の3つのメリットがあるからです。
- 回線の通信速度は改善される可能性がある
- 利用料金の安いプロバイダを選べる
- プロバイダによっては新規加入特典がある
次項で詳しく解説します。
回線の通信速度が改善される可能性がある
プロバイダを変更することで、インターネットの通信速度が改善される可能性があります。
インターネットの通信速度はプロバイダに左右される面があります。
品質が悪い、周辺地域の契約者が多いプロバイダの場合、夜間など速度遅延が発生してしまう場合があります。
こうしたプロバイダを避けることで、サービス品質が改善されることがあります。
ただ反対に、乗り換えたことで通信速度が遅くなってしまう場合もあります。
これは利用するまでわからない点でもあり、検討しているプロバイダに尋ねるなどして、慎重に検討した方がよさそうです。
利用料金が安くなる
プロバイダを変更することで、月々の利用料金が安くすることができます。
フレッツ光やドコモ光などは、プロバイダによって月々の利用料金が異なります。
利用料金が安いプロバイダへ乗り換えれば、毎月のコストを下げることができます。
フレッツ光の場合、プロバイダの料金は1,200円/月や500円/月のものなど様々です。
1,200円/月から500円/月のプロバイダへ乗り換えれば、毎月700円もお得になります。
年間では8,400円もの違いになるので、非常に大きいですよね。

少しでも毎月の利用料金を抑えたいという人は、プロバイダの見直しもお勧めです。
キャッシュバックキャンペーンなどの特典を受け取れる
プロバイダによっては、新規契約時に特典を用意しているところもあります。
特典には下記のようなものがあります。
- 現金キャッシュバック
- オプション利用料金割引
中には契約するだけで、数千円のキャッシュバックを受け取れるところもあります。
各社のキャンペーンを見比べてお得なプロバイダから加入すると良いでしょう。
しかし、プロバイダの変更はみんなにおすすめできるものではありません。
プロバイダの乗り換えには、注意すべき点もあるからです。
ここからは、プロバイダ変更の注意点も紹介していきます。
プロバイダ変更の4つの注意点
プロバイダの変更には、以下の4つの注意点があります。
- プロバイダメールのアドレスが使えなくなる
- IP電話番号が使えなくなる
- 解約金がかかる場合がある
- レンタルしていたルーター・モデムは返却しなければならない
これらの注意点で問題がある方は、プロバイダを乗り換えることで逆に不便になるおそれがあります。
詳しく見ていきましょう。
プロバイダメールのアドレスが使えなくなる
プロバイダメールとは、プロバイダが提供するメールサービスを指します。
例えば、XXX@xx1.so-net.ne.jpはプロバイダ会社のSo-netから発行されているメールアドレスです。
プロバイダを解約すると、プロバイダメールアドレスは使えなくなります。
メールの送受信ができなくなるだけでなく、Webサイトの登録情報なども変更しないといけないのは手間がかかるでしょう。
プロバイダのメールアドレスを残すには、月額200円ほどのオプションへの申し込みが必要です。
詳しくは、下記をご覧ください。
プロバイダのメールとは?設定方法とプロバイダ変更後にメールアドレスをそのまま使う方法
IP電話番号が使えなくなる
050から始まるIP電話番号は、プロバイダを解約すると使えなくなります。
そのうえ、プロバイダメールのようにオプションに申し込んで電話番号を引き継ぐこともできません。
IP電話番号が変わると困ってしまう方は、プロバイダの乗り換えはあきらめたほうが良いでしょう。
プロバイダの解約金がかかることがある
一部のプロバイダでは、最低利用期間が定められています。
そして、その最適期間内にプロバイダを変更してしまうと、解約金がかかります。
プロバイダの最低利用期間は、プロバイダを契約した時の契約書に書かれています。
プロバイダの変更を決める前に、一度ご自身のプロバイダの契約内容を確認してください。
契約内容がわからない方は、契約しているプロバイダのカスタマーサポートに連絡すれば解約金があるかどうかを調べることができます。
レンタルしていたルーター・モデムは返却しなければならない
インターネットを無線で使用するには、Wi-Fiルーターが必要になります。
あなたが今使っているルーターは買ったものですか?それともレンタルしているものですか?
プロバイダ会社からルーターをレンタルしている場合には、プロバイダを解約するときにルーターも返却しなければなりません。
そしてプロバイダを乗り換える時には、ルーターのレンタルを行っているプロバイダを選びましょう。
乗り換え先のプロバイダがルーターのレンタルを行っていない場合には、自分でルーターを買わなければならないからです。
以上がプロバイダの乗り換えの4つの注意点です。
あなたに当てはまるものはありませんでしたか?
ここからは、プロバイダの乗り換え方法を紹介していきます。
プロバイダの乗り換え方法
プロバイダの乗り換え方法は大きく以下の3つの手順に分けられます。
- 乗り換え先のプロバイダに申し込む
- これまでのプロバイダを解約する
- パソコンとルーターの設定をする
手順に沿って詳しく説明していきます。
1.乗り換え先のプロバイダに申し込む
プロバイダの乗り換えは、乗り換え先への申し込みから始まります。
先に解約をしてしまうと、インターネットが使えない期間ができるおそれがあるからです。
プロバイダの変更は最短3日、郵送の場合は1週間程度かかります。
プロバイダの申し込み先はお使いのインターネット回線によって異なります。
回線別の申し込み先は下記でも紹介していきます。
2.これまでのプロバイダを解約する
次に、これまで使っていたプロバイダを解約します。
このときに、プロバイダのオプションまで解約することを忘れないでください。
オプションの内容によっては、プロバイダの解約後も支払いが発生する場合があるからです。
うっかり解約を忘れて、その後も支払い続けることのないように、オプションまで必ず解約してください。
解約の申し込みをすると、解約日が決まります。
インターネットが使えない日を作らないように、乗り換え先のプロバイダの利用開始日に近い日にちを解約日にしましょう。
3.パソコンとルーターの設定をする
プロバイダの切り替えが終わったら、パソコンとルーターの設定をします。
それほど難しい作業ではありませんが、経験がない場合は時間がかかるかもしれません。
プロバイダのホームページや契約書などに同封されている資料に設定方法が記載されているため、事前によく読んで作業するようにしましょう。
それでは、ここからは回線別にプロバイダの乗り換え方法を紹介していきます。
お使いのインターネット回線を選んで、乗り換え手順を確認してください。
ドコモ光のプロバイダ乗り換え方法
ドコモ光はドコモ光の窓口に連絡をするだけで、プロバイダの申し込み・解約の両方ができます。
ドコモ光をお使いの方は、下記に連絡してください。
- ドコモインフォメーションセンター
- ドコモの携帯電話の場合:(局番無し)151(受付時間:午前9時~午後8時)
一般電話などからの場合:0120-800-000(受付時間:午前9時~午後8時) - ドコモショップの窓口
- お近くのドコモショップを検索
費用は一部の場合を除き、事務手数料として3,000円が必要になります。
基本的にはプロバイダの違約金等は不要なので、手軽にプロバイダの乗り換えができます。
ドコモ光のプロバイダの乗り換えについては、「ドコモ光プロバイダ変更は簡単!3つの手順と費用を解説」でも紹介しているので参考にしてください。
フレッツ光のプロバイダ乗り換え方法
フレッツ光を契約していてプロバイダの変更を検討している場合、次の2つの選択肢があります。
- プロバイダだけを変更する
- フレッツ光から別の回線に乗り換えて、プロバイダを変更する
フレッツ光の場合は②の「フレッツ光から別の回線に乗り換えて、プロバイダを変更する」がおススメです。
とくに光コラボレーション系の回線へ乗り換え(転用)することがおススメです。
光コラボレーション系は、フレッツ光と同じ回線を使用しているので、特別な工事が基本的に必要ありません。
さらに新規契約のキャッシュバックも受け取ることができるので、使用回線をそのままにお得にプロバイダを変えることができます。
フレッツ光からドコモ光への転用について、「ドコモ光への転用方法とは?」で紹介しているので参考にしてください。
一方で①の場合、プロバイダの解約・申込の両方を自分で行わなければなりません。
フレッツ光の主なプロバイダの手続き先は以下のとおりです。
auひかりのプロバイダ乗り換え方法
auひかりの場合、プロバイダの変更を手軽に行うことができません。
auひかりは一度プロバイダを決めてしまうと、解約するまでプロバイダを変更できないからです。
どうしてもプロバイダを変更したい場合、auひかり自体を解約して、再度別のプロバイダを指定してauひかりを申し込む必要があります。
この場合、auひかりの解約金や、再度契約したときの新規契約費用などが必要となるため、現実的ではありません。
再契約の場合は、キャッシュバックが少なくなるため、費用がたくさん掛かってしまいます。
どうしてもauひかりでプロバイダを変更したい場合は、auひかりから乗り換えてしまうのも一つの方法です。
この時、キャッシュバックの大きな回線会社を選べば、お得に乗り換え、プロバイダの変更が可能です。
auひかりはプロバイダの乗り換えをおすすめできませんが、他社回線に乗り換えをしても良いという人は、乗り換えた方がお得になります。
ソフトバンク光・NURO光などはプロバイダの変更ができない
ソフトバンク光・NURO光や、光コラボ系のインターネットはプロバイダの乗り換えができません。
それぞれ契約できるプロバイダが一つしかないからです。
インターネット回線 | プロバイダ |
---|---|
ソフトバンク光 | Yahoo!BB |
NURO光 | So-net |
ビッグローブ光 | BIGLOBE |
So-net光プラス | So-net |
@nifty光 | @nifty |
これらのインターネット回線を使っている方はプロバイダの事業者変更はできません。
ガマンして使い続けるか、回線自体を乗り換えるしかないと考えておきましょう。
インターネット回線自体の乗り換えがおススメな場合もある

プロバイダや契約するインターネット回線によっては、回線自体乗り換えてしまう方がお得な場合もあります。
主に下記の場合など、お得にできます。
- スマホのセット割を適用していない人
- ドコモ光はドコモの携帯電話、auひかりはau、ソフトバンク光はソフトバンク、それぞれの携帯電話をお使いの方向けの割引プランがあります。
- 回線のスマホ割を適用していない人は、お使いの携帯電話のキャリアにインターネット回線を合わせた方が、月々の利用料金が安くなるので、プロバイダを変更するよりも回線を乗り換えた方がお得になります。
- 契約更新月を迎え、お得に乗り換えられる人
- 上述した通り、インターネット回線には複数年の契約を約束する代わりに、利用料金を安くする「契約年数の縛り」があります。
- 基本は自動更新ですが、契約期間の終了前後には、違約金不要で解約できる「契約更新月」が設定されています。
- 期間やルールはプロバイダなどによって異なる場合が多いですが、このタイミングで解約すれば違約金が要りません。
- 契約更新月を間近に控えている人はこの期間内に解約するとお得なので、事前に契約状況を確認しておくことをお勧めします。
- フレッツ光を契約している人
- フレッツ光を契約している人は、プロバイダ変更よりも他社の光コラボ系回線に乗り換えた方がお得になる場合が多いです。
- 光コラボ系回線は、フレッツ光と利用している回線が同じなので、工事費不要で他社回線に乗り換えることができます。
- そのうえ、新規契約のキャッシュバックを受けられる場合がほとんどなので、フレッツ光で契約し続けるよりもお得になることが多いです。
インターネット回線は、契約時のキャッシュバックや携帯電話との連携割引が大きな特徴です。
契約のタイミングなどでお得にできるので、回線の乗り換えの方がお得になる場合は県ツしてみましょう。
回線の乗り換えには工事が必要
プロバイダの乗り換えには大がかりな工事は必要ありませんが、回線の乗り換え時には工事が行われます。
当然、工事費用も発生します。
また、自宅での立ち合いや工事日の調整など、手間も少なくありません。
また、もとの回線は解約することになるので、プロバイダと同様に違約金の発生が考えられます。
プロバイダの違約金と比較すると、回線の解約金は高額です。
契約満了後の更新月を逃すと、再度新しい契約が始まってしまうこともあります。
現在は、速度・安定性など通信品質の高い光回線が主流です。
光回線にも「フレッツ光」「auひかり」「NURO光」などさまざまな業者が存在します。
それぞれ通信スペックや料金が違うため、インターネット環境の改善を目的に乗り換えするユーザーは少なくありません。
特に通信品質に関しては、プロバイダの乗り換えより回線の乗り換えのほうが効果を期待できると考えられています。
しかし、上述した手間や違約金のことを考えると、プロバイダを乗り換えるよりは慎重に検討すべきかもしれません。
「回線の乗り換えはプロバイダの乗り換えほど容易ではない」ということは覚えておきましょう。
まとめ
現在は、全国に数百のプロバイダが存在します。
ユーザーにとっては自由度が高い状況ですが、反対に言えば選択肢が多すぎて決断が難しいとも言えるかもしれません。
乗り換え時だけの一時的な料金体系やキャンペーン内容に左右されず、適切に判断する冷静さも必要となります。
今回は、プロバイダ乗り換え手続きの際に知っておいていただきたい一般的な知識についてご紹介しました。
ポイントを押さえていただければ、プロバイダ乗り換えの際に失敗しにくいはずです。
光回線と通信品質の良いプロバイダを契約すれば、快適なインターネット環境が構築されるでしょう。
料金面、サービス面でご自身のニーズとマッチングの良いプロバイダを見つけてください。
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